2014年4月30日水曜日

SPENCER HAMILTON VS モンサント

Expedition Oneのプロ、Spencer Hamiltonがプロに昇格したときのインタビューです。グラフィックが遺伝子組み換え作物に反対するメッセージ全開のグラフィックだったんですが、そのことについて話しています。

スケートだけじゃなくかっこいいぜスペンサー!!

TPPとも思いっきり関係しています。TPPによって遺伝子組み換え作物が日本にめちゃくちゃ入ってくることになります。

このインタビューにも出てきますが、手っ取り早いのは「モンサントの不自然な食べ物」というドキュメンタリーを観るのがおすすめです。






Interview: Seb Carayol

元記事:http://www.skateboardermag.com/features/spencer-hamilton-vs-the-food-industry/

「Monsanto kills(モンサントに殺される)」、これが2013年の初めごろにExpedition Oneのプロとなったスペンサー・ハミルトンの、一番最初のプロモデルデッキのグラフィックだ。モンサントとは、この地球上でもっとも批判を受けている多国籍食品企業だが、このカナダ出身の活動家、スペンサーがこのメッセージを世界に向けて発信することになったのは、単なる偶然なのだろうか?いや、そうではない。以下のインタビューで、スペンサーはこの板のグラフィックのこと、なぜこの物議をかもしている巨大な私企業の名前を載せることにしたのかについて話してくれた。インタビューを読めば、この23歳のプロスケーターが素晴らしいスケートスタイルを持っているだけでなく、政治的な道義心も持ち合わせていることが分かるだろう。


どういう風にして、反モンサントになったの?

はっきりと「これだ」っていう理由を挙げることはできないんだけど、食品に関するものをたくさん読んでたってのはあるね。当時目にするものは、何かしら食品に関わりのあるものだったんだ。その中でモンサントの名前がいつも出てきてた。それからChanny(Expedition Oneのボス)や他のみんなから「モンサント」とか「モンス」とかあだ名で呼ばれるようになるくらい、俺はモンサントの話をするようになったんだよね。

そういった食の安全について、気を付けながら育ったの?

いや、全く。正直、実家から離れて暮らすようになったのが一番大きいね。家を出た瞬間から、自分の食べるものは自分で買って、自分の面倒は自分でみないといけなくなる。自分で稼いだ金は、何か良いものに使いたいと思うだろ。でも、今みたいな考えになるには時間がかかったけどね。俺が実家を出たのは18歳のときで、長い間ロクなもんを食ってなかったよ。そういう段階だった。実家を出て最初のころの1年半は、コーヒーとツナメルト(シーチキンサンド)ばかり食べてたよ。

ツナメルトばかり食べ続けるのを辞めた、何かきっかけってあるの?

幸運にも、意識の高い人たちと出会えたことだろうね。Geoff Dermerには特に影響を受けたよ。彼はカナダでKitschっていうスケートボードのカンパニーをやってて、俺が17歳のときに初めて彼に会ったんだ。彼から「なあ、ちょっとしたスケートツアーをやるんだけど、お前も来るか?」ってすんごい軽い感じで誘われて、それで一緒にツアーに出たんだけど、ツアーでは草を吸ったり、いろんなクレイジーな話をしたんだ。もうその時には、俺も(食品のことについて)なんとなくは興味があったんだけど、まだまだGeoffとは比べ物にならなかった。彼は別にヴィーガンでも説教くさい人でもないんだけど、とにかく物知りな人なんだ。その時の会話がきっかけで、食品産業や特定の食品についての本を読むようになった。俺は18か19になってたね。そしてその頃から、肉をあまり食べなくなった。だから肉を食べるときは、(たまにしか食べないから)よりおいしく感じるよ。ちょっとの間は肉なんて食いたくもなかったけどね。


Ollie. Photo: Shad Lambert


この問題についておすすめの本ってある?

著者でいうと、Michael Pollanはいいね。でもぶっちゃけ俺は本を読んで育ったような奴じゃないんだよ。初めてちゃんと本を読んだのは、マジで高校に入ってからだったし。でも自分が興味のある本を見つけたときから、読書はやめられなくなったね。学校で読まされるものは読む気なんてしなかったけど。くだらなくてさ。

Michael Pollanの本でいいやつは、「The Omnivores' Dilemma」かな。彼のいいところは、科学者みたいなアプローチじゃないところだね。彼は今何が起きているのかを知ろうとしている普通の人で、そういう人がたまたまジャーナリストだったって感じなんだ。彼の書き方は事実に基づきながらも面白くて、退屈でもドライでもないんだ。

そうしてめちゃくちゃ本を読みまくってた時期は、インターネットでも調べて、読んだ本の著者たちがやってるレクチャーを何時間も観まくったよ。でもまぁ他の誰かと一緒に観て楽しむようなものじゃないからさ、「ヤベー、この食品の問題について3時間もやる会議を観ようぜ!」みたいにはならないけど、ハマって観てたよ。

それで君の普段の生活って劇的に変わったりした?

ある意味そうだね。物の考え方とかにも関わってくるからね。昔は馬鹿みたいに不安になったり、ちょっとうつ状態になったり、異様にムカついたりとか色々あったんだけど、今はもうない。どうしてそういう風だったのか分からない。だって俺にはムカつく理由なんてなかったんだからね。実家を出て一人立ちを始めてから、俺は自分の考え方や、周りで何が起こっているのか、そしてもっと一般的に、どういう風に人と接していけばいいのかとかを、学んできたよ。

「The World According to Monsanto (邦題:モンサントの不自然な食べ物)」はいつごろ観たの?この映画で、この会社が地球の食料品を根本的に独占しようとしていることが分かるよね。

19歳のころ、2009年に中国に行ったんだけど、(映画はその時に観た)。この映画のいいところは、今起きていることについての大きな視点を持てることだね。ベーシックで、包括的で、そして理解しやすい。監督の語り口も普通の人だし。映画を見れば、食品がどこからきて、そして実際に何が行われているのかが分かる。


自分の板のグラフィックには絶対に「Monsant Kills」を載せるべきだ!って感じだったの?

いやいや全然!実はこのグラフィックに関しては俺は全く口出ししてないんだ。マジだよ。そこがおもしろいけどね。単純にExpedition Oneのチーム内で俺がどういう風に見えてるのかってことだよ。俺はいつもモンサントについて話をしてるからさ、だから彼らはこれが俺にぴったりのグラフィックだと思ったんだよ。

俺としては、自分の板のグラフィックは何かリアルなものにしたくて、適当なグラフィックにはしたくなかった。それなりの人間じゃないと、そういうグラフィックは持てないし。俺にとってはリスキーだったけどね。なんていうか、マリファナの葉っぱを使ったグラフィックのほうが、板を売るためには安全策だからね。

でもこのグラフィックにしてマジで良かったと思うのは、確実に誰かはこのボードのメッセージを目にするってことだね。それにたくさんのいい反応が返ってきてるよ。みんなの中に、こういう考え方の種を植えられたらいいな。インスタグラムでキッズから「モンサントって何?」って聞かれたから、「気になるなら調べてみな!」って返したよ。超クールだよ。もし誰かがビデオゲームにドハマりしてたとしてさ、そいつがビデオゲームやってるグラフィックの板なんか出したって、誰が欲しがるんだ?っていう。まぁそれをいいと思う人たちっているかもしれないけど、俺個人としては、(グラフィックで)何かメッセージを出したいんだ。


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Thank you Seb for giving me permission to translate this interview!!

さてこのインタビューをしたセブが、新しい本を出したそうです。
その名も「Agents Provocateurs ~The 100 Most Subversive Skateboard Graphics of All Time~」!

The interviewer, Seb Carayol has this new book coming up called "Agents Provocateurs The 100 Most Subversive Skateboard Graphics of All Time"!

http://gingkopress.com/shop/agents-provocateurs/



今回のスペンサーのプロボードのグラフィックも入ってるのかな?物議を醸すような熱いメッセージの入ったスケートボードのグラフィックを集めた本です。超おもしろそう!!

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