2015年11月26日木曜日

OMAR SALAZAR インタビュー JENKEM

JENKEMに載ってた、オマー・サラザーのインタビューです。
載ったのは今年の3月ですね。

今年は4月の末から自分、田舎に引っ越して農業を始めまして、
農作業でばりくそ忙しくて、なかなかインタビューの翻訳もできませんでした。

これはずっとやろうと思ってたので、やっとできてよかったっす。

元記事:http://www.jenkemmag.com/home/2015/03/04/talking-aliens-and-mother-with-omar-salazar/

JENKEM:http://www.jenkemmag.com/home/




オマーのスケートを見た限りだと、超ハイテンションでクレイジーなガキって感じのやつなんだろうなと思っていたが、実際はスケート業界を長年渡り歩いてきたクレイジーなベテランって感じだった。もうすぐ20年になるスケート業界でのキャリアを通して学んだことを生かし、最近Doom Sayersというブランドを立ち上げたオマー。このインタビューで、子どもの頃リタリンを無理やり飲まされたこと、エイリアン・ワークショップの終焉、宇宙人はいるのかいないのか、なんてことを聞いてみた。

君はエネルギーに溢れててハイパーなキャラって感じで知られてるけど、子どもの時ってADHD(注意欠陥・多動性障害)だったの?

そうだよ。でもそれはクソみたいな教師たちにそう言われただけさ。俺はカトリックの学校に行ってたんだけど、マジで最悪な場所だった。俺の初めてのドラッグ体験は、そのカトリックスクールの教師から勧められたリタリン(訳注:今では覚せい剤扱いだが、当時はADHDの薬とされていた)さ。彼女から「あなたにはこれが必要なの!」って言われて、俺は「いや、僕は俺は全然正常だよ!」って言い返したんだけど、向こうは「ダメよ、これを飲みなさい、うちの息子も飲んでるのよ」って言って聞かなくて。その学校は全校生徒にリタリンを飲ませようとしてた。イカれてるよ。強引に飲まされて、俺はもう「オーマイゴッド、とにかく集中しろって何なんだ?」って感じでさ。嫌だった。それでも教師のほうは俺や他の生徒たちにリタリンを飲ませようとし続けてくるから、最終的には舌の下に入れて飲んだふりをして、教師が見てないときに吐き出してた。あんなもん飲んじゃダメだよ。

むちゃくちゃだね!しかも違法行為じゃん・・・おかげで宗教にはうんざりしたんじゃない?

そうだね。当時あのクソ野郎どもを訴えてたら良かったと思うよ。リタリン飲まされたおかげでしばらくの間かなりクレイジーになった。セント・ローズ・スクールって学校だった。最低の学校さ。彼らがそこで教えてたこと、騙すな、盗むな、ってことには賛成するよ。でもマジでむちゃくちゃだった。

そのカトリックの学校で、他にやらされた変なことってある?

マジで馬鹿みたいなことが理由で、俺はしょっちゅうトラブルになってた。例えば学校は「必要としている人には手を差し伸べましょう、恵まれない人には施しをしましょう」とか俺たちに教えてたんだけど、それで俺は「よし!僕の昼ごはんを学校のフェンスの外でたむろしてるホームレスの人たちにあげよう」って思って何週間か自分の昼飯をホームレスにあげてたんだ。それをあるとき学校が発見してさ、フラディスっていうクソ女教師だったんだけど、あいつの名前は一生忘れないぜ。あのクソ女に耳を引っ張られて「何やってるの!自分が何をやってるのかわかってるの!」って大声で怒鳴られた。俺はお前らに教えられたことをやっただけだっつーの!嘘ばっかりだったよ。クソすぎだった。

誰かから性的虐待とかされなかった?(訳注:ボストンの教会でおきた事件を踏まえた質問かと)

いや、大丈夫だったよ。でも他のカトリックの牧師連中もひどかった。嘘ついて話しをでっち上げるような奴らばかりだった。


fs blunt / photo: kyle camarillo


初期のころは、スケートの会社ともうまくいってなかったよね。ファンデーションとか。そういう経験をして、スケート業界が嫌になったりしなかった?

ファンデーションで起きたことは、かなり凹んだし傷ついたし、長いこと引きずったよ。でもその経験のおかげで、よくないことが起きることに対して準備できるようになった。別に話しをドラマチックに広げるつもりはないよ。ただ過去にそういうことがあったっていうだけさ。今じゃ理解もしてるんだけど、でも当時の状況はもっとうまく解決できたと思う。多くの人が賛同してくれたらいいんだけど。俺はただやれって言われたことをやってただけでさ。ライダーが大変な時期を過ごしてるのに、簡単にクビにするなんてないよ。いきなり何の連絡もしなくなるとかじゃなくて、「うまく行ってないぞ」とか言ってくれたら良かったのにって思う。

当時俺は15歳で、チームに入れてめちゃくちゃ嬉しかった。でも彼らは俺のことを単なる馬鹿だと思ってたんだと思う。かなりひどい膝の怪我をしちゃってさ、医者から半月板が裂けてるから手術が必要だって言われた。それで膝のことをファンデーションに話したら、「今俺たちは次のビデオの撮影をやらないといけないんだ。フッテージがないとビデオには出演できないぞ。ビデオに出ないってことは・・・意味わかるだろ」って言われた。

だから怪我したままの膝で可能な限り撮影に出かけた。それとその頃はスケートボードのパッケージは全部ベッドの下に隠してた。もし両親に見つかって、俺がスポンサーされようとしてるってことを知られたら、きっと止められるんじゃないかって思って恐かったんだ。そうやって手術の直前まで撮影をして、フッテージをファンデーションに送った。

手術の途中で、医者が「君は私が言ったことを全然聞いてなかったじゃないか!怪我がむちゃくちゃになってるぞ!」って怒鳴ってる声で起きた。俺はそれを麻酔でフラフラで泣きながら聞くっていう。医者からは、俺はもう二度とスケートできないって言われ続けた。手術では俺のケツかどこかから軟骨を持ってきて、膝に移し替えることになった。それでも俺としては、フッテージを送ったから少なくともビデオには入れる、まだ彼らの一員だ、そう思ってた。でも俺はプレミアに招待されなかったんだ。それで自分からトッド・スワンク(ファンデーションのオーナー)に電話したんだけど、そしたら「来なよ、こっちについたら俺たちに連絡してくれればいいから。ホテルも用意するから問題ない」って言われた。


“I WAS ALL GASSED UP AND DRUGGED AND CRYING. THE DOCTOR JUST KEPT TELLING ME I WAS NEVER GOING TO SKATE AGAIN”

それで年上のスケート友達二人に、車でプレミア会場まで送ってもらったんだ。7時間くらい運転したかな。俺はもう感謝しまくりで、友達たちには会場につけばホテルもあるし、プレミアに参加できるからって言って。で、車で会場に向かいながらトッド・スワンクに今向かってるってことを伝えようと電話したんだけど、誰も出なくて。そして着いたら何にも用意されてなかったんだ。マジで最悪だったよ。友達は7時間も運転してくれたんだぜ!?で、行くところもないから結局彼らは車の中で寝て、車の中はもうスペースがなかったから、俺は車の屋根の上で寝た。って言っても寝れなかったけどね。俺が友達に嘘をついたみたいになったことがただ悲しくて。プレミアは次の日だったんだけど、会場に着いてすぐに、俺はもうチームの一員なんかじゃないってことが分かった。俺はプレミアにいて欲しいとも思われてなかったんだ。

でもファンデーションとTum Yetoにも、良い人たちはいるってことは言っておきたい。今と昔じゃ違うしね。彼らに対して敵対心とかも何も持ってない。今の話は単純に俺が経験したことさ。

駆け出しの大変な時期は、ホテルからタダ飯をもらってしのいでたって聞いたけど。

ずいぶん長いこと部屋もなくカウチに寝泊まりしてた。めっちゃくちゃ感謝してるよ。Tea Streetっていう場所にいたんだけど、ブランドン・ビーブル、リチャード・アンジェリデスと一緒に住んでて、それと時々ステファン・ジャノスキとジョーイっていう女の子も来てた。そのアパートに住んで、なんとかサバイブしてたね。飯はサクラメントを一日中スケートしてまわって、オープンハウス(売り出し中の家)を探すんだ。そこで「俺の母さんがこの家を気に入ってるんだ、もうすぐ戻ってくるから」って言うと、「それじゃクッキーやフルーツがあるから食べていきなさい。水のボトルもあるよ」って言ってもらえるから、それを全部いただいて消えるってのをやってた。そうやってしのいでた。週末に日用品店に行くと、フリーのサンプルがあるからそれをもらいに行ったり。15、6歳のときだね。




宇宙人っていると思う?

どこかにいるとは思うよ。そういうのには興味はあるんだ。アヌンナキの人類宇宙人説とか、どうしてピラミッドが建設されたのかとか。何気にハマってるかもね。チェックしてみてよ。マーク・ジョンソンともそういう話をしてたんだけど、みんなもこういうことに興味をもってチェックしてみるべきだと思うよ。物を浮かすことのできる振動と音の周波数があるとか、マジでヤバいから。世界中にその周波数があって、科学者たちはその音を使って実験をしてるんだって。そうやって古代のエジプト人たちは当時の道具を使っても、ああいう大きな石を運ぶことができたって言われてるんだ。

まぁ俺がハマってるのはそのくらいかな。これ以上深入りはしないよ。それにしてもJFK(ケネディ大統領)の話はひどいよ。「They Killed Our President」っていういい本があるんだ。書いたのはジェシー・ヴェンチュラ(訳注:元プロレスラーのタレント文化人)でさ、だからって笑わないで欲しいんだけど、マジで超いい本なんだよ。彼は本当に頭がいい。

君は今怪我をしててスケートできないみたいだけど、空いた自由な時間は何をしてるの?エロ動画サイトを見まくってる感じ?

(笑)いやいや。5年前に今くらい自由な時間があったらもっと見てるだろうけど。まぁ正直な話、膝の怪我から回復するためにリハビリやってるし、Doom Sayersのプロジェクトもやりながら普段の生活もしてるって感じだから、実際かなり忙しいんだよ。いつも新しいことや何か自分たちのメッセージを届けるのに良いものはないかって考えてるから、けっこう大変なんだ。全然眠れない日とかもあるし。寝返り打ちながら「みんな俺たちがやってることを理解してくれるだろうか?」って一晩中考えちゃったりさ。


photo: Jonathan Mehring, originally appeared in Skateboarder Magazine


彼女はいるの?

どうにかね。5年くらい付き合ってる。くっついたり離れたりって感じで。俺みたいに旅に出てばっかりだと簡単にはいかないよ。

5年もたつとセックスにも飽きてくる?コスモポリタン(訳注:海外のAnAn的な雑誌)のハウツーを読んだことってある?

クリエイティブじゃなければセックスも退屈になるだろうね。俺は自分でも思うけどクリエイティブだ。(笑)もっと若い頃は、店でスケート雑誌読んでるときにコスモポリタンの表紙に「5分以内で相手を落とす方法」みたいなのが書いてあるのが目に入って、どれどれって感じで読んでたけど、今はだいたいスケート雑誌しか読まないね。

これを読んでる読者にオススメするクレイジーな体位ってある?

うーん自分でやってみるしかないよ。流れにまかせてさ。なんでもやってみたらいいいよ。(爆笑)てか知らないよ!インタビューがいきなり性教育になっちゃったよ。まぁ何か違うことを経験したりやってみたりするってことはいいことだよ。やっぱり何事も楽しくやらないとね。スケートもそうだし、なんでもそう。自分をオープンにして、何か違うことをするってのは絶対いいことだよ。


“IF YOU’RE NOT A CREATIVE PERSON THEN SEX CAN GET PRETTY BORING. I’M A CREATIVE PERSON, I THINK”


彼女にしたくなるような良い女の子を見つけるためにはどこに行けばいいかな?

知らないよ・・・自分の好きな音楽のコンサートとかライブとかかな。好きな音楽聴けるし。そこにいる女の子はベロベロになってセックスするためにそこにいるんじゃなくて、音楽を聴くためにそこにいるからね。もしかしたらその子たちはドラマーとかボーカルの奴と寝たいのかもしれないけど。まぁでも普通は友達と一緒に楽しむために来てるでしょ。そういうところにいる子ってのは自分と同じ音楽が好きだってことだし、気軽に「やあ」って感じで声をかけるのがベストだと思うよ。

オースティン・ジレットにも同じ質問をしたんだけど、彼はホームセンターにいる子がいいって言ってたよ。

(笑)はいはい!でもそこに来てる子は自分の家のパイプを修理しないといけなくなっててイラついてるかもよ。ホームセンターなんて最悪だよ。そこをトライするオースティンには拍手だね。まぁとにかくやってみることさ。




君の今のスポンサーについても教えてくれない?エイリアンとはどうなったの?

俺も何か知ってればいいんだけど・・・エイリアンに関しては崩壊の仕方がマジで最悪だったね。ちょっと凹んだよ。Aveとディルがやめたときに、俺も辞めて何かやることもできたんだけど、友達のチャド・ボワーズ(元エイリアンのチームマネージャー。現Quasi(Mother)。)とチームのことを考えてエイリアンに残ることにしたんだ。みんなを残して去るのはできないって思ったから残った。それからしばらくしたらチャドがクビになって、俺はもうギリギリそこにいるって感じになった。「一体何が起きてるんだ!?(チャドがいなくなって)誰と話をしたらいいのかもわからない」って感じになった。

それから3、4ヶ月くらいエイリアンに残ってたんだけど、そこで3ヶ月間全然給料が入ってないことに気がついたんだ。「どうしたんだ?ちょっと前までチームオブジイヤーとかの賞を取ったり、ビデオを出したりとかしてたのに」そう思ってたらロブ・デューデックが出てきて、俺たちを助けてくれるはずが、突然終わりになったんだ。

その間誰からも話がなかった。誰も電話もしてこなかったし、俺としては一体これは誰が何してるんだ?って感じで。俺が唯一連絡を取ってたチャドがクビになっちゃってさ、そもそもチャドに残って欲しいって言われて残ったのに。長年会社のためにやってきたのに、こんな感じでクビになるのかよって、悲しかったし傷ついた。連絡のひとつもなかった。ロブ・デューデックからの連絡もなかった。ていうかマジであいつは何者なんだ?俺たちは親友だと思ってたぜ、兄弟。(笑)ってまぁ冗談だけど。どうでもいい。

そうだね、でももはやロブのできることの限界を超えてて、やることが多すぎたんじゃないかと思うんだよね。彼はマジでなんとかしようとしてた

そうかもね。でも電話の一本くらいよこせよっていう。彼は彼でやることがたくさんあったっていうのも分かるけど。まぁ今話したことが実際に起きたことだよ。ロブがエイリアンを買ってからと、その前を合わせて、俺から彼に50回くらいは電話したんだ。ロブが忙しい人だってのは知ってるし、家柄が良いってことも知ってるけど、それにしてもって感じだね。

“THAT’S HOW YOU GET RID OF PEOPLE AFTER ALL THESE YEARS?”

エイリアンのライダーとして、素晴らしい時間を過ごしてきたし、一緒にやってこられて最高だった。でも俺としてはもう終わりだね。こんな感じになってしまって残念だよ。いまだに誰からも何の連絡もない。自分たちの他にも懸命に働いている人たちがいるってことを分かってほしいよ。でも突然ナシにさせられた。「今までありがとう」とかそんなことも言われてないし、未払いの給料ももらってない。今その金があれば医療費にまわせたんだけど。言いたいのはそれだけだね。

復活したエイリアン・ワークショップについてどう思う?

彼らは自分たちのことをやってるだけなんじゃないかな。特に言うことはないよ。こないだヒース・カーチャートがやってるBLACKっていうバーに行ってさ、あそこも女の子に出会うにはいい場所だよ。すごいクールなところさ。そこでヒースと復活したエイリアンについて話したんだけど、誰も何も知らなかった。俺たちは誰も何も聞かされてなかったんだ。

別にそれで疲れ果てたりもしてないよ。ただ、ビジネスにはこういうやり方もあるんだってことを学んだだけさ。他人がやることを見て物事を学ぶんだ。コミュニケーションってやつだよ。もうこれ以上会社を維持できないってなったらさ、普通はそれをライダーや従業員たちに話して、「今までありがとう」って言って少しばかりの退職金を渡すもんだよ。俺たちにだって支払いがあるんだから。このプロ・スケートボードの世界で、俺たちは責任あるスケーター、人間であろうと努力してるけど、実際のところそのための準備なんて何もしてないんだ。俺たちはみんなスケートが大好きなガキたちでさ、マジでスケートは最高だよ、でも誰も俺たちに税金のことや、保険のこと、そういうことを教えてくれない。だからいきなり全部を持って行かれたら、本当に大変さ。




それで今はどういう状況なの?新しく立ち上がったMother(改名して現在はQuasi)に加入とか?

今のところ、俺はどこのボードカンパニーにも所属してない。彼ら(Mother)とも話をしたけど、今はどこのチームにも所属できるような状態じゃないってことを伝えた。今俺は怪我をしてて、スケートして彼らに貢献することができないからね。自分の気持ちと身体、そして自分のためになるのかってことが全部揃わないのに、ただ単に給料をもらいたくないんだ。誰の時間も無駄にしたくない。彼らの時間も、君の時間も、誰の時間もね。もし俺がとにかく金が欲しいっていう人間だったら、とっくにエナジードリンクのスポンサーを付けてるよ。でもそれはしたくないんだ。俺は今自分についてるスポンサーに満足してる。

“I’M NOT GONNA COLLECT A PAYCHECK IF MY MIND AND BODY AND INTEREST AREN’T FULLY INTO IT. BECAUSE IF I WAS ALL ABOUT THAT, I WOULD HAVE ALREADY GOTTEN AN ENERGY DRINK SPONSOR”


(Motherの)グラフィックを見たけど、超やばいよね。今はまだスケートを再開できてないから、何も焦ることはない。Motherのライダーはジェイク・ジョンソン、ギルバート・クロケット、そしてタイラー・ブレッドソーだ。今ライダーになって給料をもらえたらそれは熱いけど、だからってそれはしない。他にもすごいカンパニーからオファーをもらってるけど、自分の気持ちが今はそこに行ってないんだ。来年とか怪我が良くなるまで給料をはらってくれるっていうカンパニーもあった。それはすごくありがたいんだけど、そうすることが良いことだと思えないんだ。ほとんどの人は俺は馬鹿だって言うだろうけど・・・どうすればいいのか考えてるところだよ。自分がお返しすることができないのに、何かをしてくれって言いたくない。スケートを再開したい。怪我の前はめちゃめちゃスケートしまくってて、新しいNIKEのビデオの撮影で超テンション上がってて良い感じだったんだ。そんなときに大怪我しちゃってさ。9ヶ月前くらいのことなんだけど。けっこう経つね。全快までにはあと4、5ヶ月か、もっとかかる。

君のカンパニー、Doom Sayersをスケートボードのカンパニーにすることを考えたりはしない?

ボードカンパニーにするつもりはないよ。特にそうする理由がなければね。Doom Sayersは周りからお前はダメだとか、ネガティブな言葉に囲まれてる人たちに、そういうネガティブなことをポジティブな力に変えることができるってことを知って欲しくてやってるんだ。それがDoom Sayersのコンセプトだよ。握手してる手の片方が蛇なってるのを見れば、多くの人が俺たちのメッセージをわかってくれると思う。「俺がやるとは思わないって?見てろ」って言って、やってやるんだ。

Interview: Ian Michna
Photography: Brendan KleinKyle Camarillo & Nike SB.
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つい最近、Thrasherのサイトでもビデオが公開されてましたね。

いよいよ本格的に始動しそうなDoom Sayers Clubですが、上のインディのビデオやThrasherのインタビューでも言っているように、Doom Sayersとは自分に向かってネガティブな言葉をかけてくる連中のことで、そういうネガティブなものを燃料にしてポジティブなことをやってやるのがDoom Sayers Clubだそうです。



2015年11月3日火曜日

Jeremy Klein Interview JENKEM

超絶久しぶりにインタビュー記事です。

JENKEMに載ってるジェルミ・クラインのインタビューです。
載ったのが2013年の9月なんで、2年近く前のやつですが今読んでも面白いっす。

元記事:http://www.jenkemmag.com/home/2013/09/24/jeremy-klein-nearly-20-years-of-hook-ups-skateboards/
JENKEM:http://www.jenkemmag.com/home/




ガキのころ、ジェレミー・クラインは俺の大好きなスケーターの一人だった。ビデオゲーム、女の子、キャンディー、スケートボーディング、火遊び。ジェレミーと俺は同じ趣味をしていると思った。俺はアニメや日本のカルチャーにどハマりしたことはないけれど、ジェレミーのブランド「Hook-ups」は大好きだった。でもHook-upsのきわどいデザインのTシャツは学校では禁止になっていて、裏返しに着させられたもんだ。今回Hook-upsが20周年を迎えるという事で、ジェレミーに現在のスケートボードについての意見や、トニーホークのこと、Birdhouseのビデオ「The End」の制作について話を聞いてみた。


君とトニー・ホークは彼がBirdhouseを始めた頃から親しい間柄だし、当時はライダーでもあったよね?トニーがハイになってる時ってどんな感じだったか教えて?

俺がトニーがハイになってるのを見たことがあるのって1回くらいだよ。彼は今も昔も変わらずめちゃくちゃいい奴だね。どんなことにも落ち込んだりしないし。君が言ってるのって、トニーがツアー中に大麻を吸って、(スティーブ)ベラががっかりしたって話のこと?それに関連して面白いことがあったんだけど、ツアー中にベラの友達が俺たちのバンに乗り込もうとしたとき、俺がそいつをおちょくったんだ。そしたらベラからムカつかれちゃって。その頃Birdhouseは俺の名前とBirdhouseProjectのロゴが刺繍がしてある帽子を作ってて、ベラはツアー中ずっとその帽子を被ってたんだけど、その一件以来毎日少しずつ刺繍が外れていって、最終的には俺の名前なのか何なのか読めなくなってた。まぁなんてことない話だけど。仲のいいときも悪い時もあるけど、ベラはいい奴だよ。




Hook-upsのビデオ「Destroying America」で、車で木をなぎ倒してる映像があるけど、どうやったらあんなことできるの?

The Endを作った後で、けっこう簡単にいろんなものを車で乗り越えられるって気がついたんだ。ただ、いつも突っ込んだ後にはハマって動けなくなって大変だったよ。ヒース(カーチャート)って運転してるとき、全然何も考えないんだよね。俺はヒースよりも少し速度を落としてたんだけど、ヒースはもう全速力で突っ込んでいくんだ。木に突っ込んでいくクラッシュには俺も全回車に乗ってたけど、あんまりヤバ過ぎて本当は乗るつもりなんてなかった時もあった。車が爆発するやつ以外のスタントは全部俺たちでやったよ。

木とか茂みに車が突っ込んじゃった後って、どうやって脱出したの?

一度バンが木に突っ込んで動けなくなったとき、かなり大きな木がへし折れちゃってさ、バンがグラインドしながら上に登っちゃったんだ。2、3フィートくらい(1メートルくらい)持ち上がっちゃってさ。それでレッカー車を呼んだんだけど、うちらのバンがかなり深く食い込んでて、バンを引っ張り出そうとしたら逆にレッカー車のほうが引っ張られちゃって溝に落ちちゃったんだ。だからもう一台大きなレッカー車を呼んで、最初のレッカー車と俺たちのバンを順番に引き上げた。馬鹿すぎだよね。でも昼間の大通りだったけど、特に面倒に巻き込まれたりってのはなかったな。

Hookupsのツアー中にバンの中で、乱行パーティーとかやったことある?

いやーないね。ていうか当時はそもそもスケーターってあんまりモテなかったし。それも今とは違うところだね。スケートボーディングは当時と今じゃ全然違うよ。昔は俺たちがデモをやってそこに500人来たとして、その中で女の子はいたとしても10人。そこからさらに俺たちと何かやってくれるような子は1人って感じだったよ。しかもそいつも別に美人でもないっていう。まあ隣にいるウィリー・サントスを見てるよりはマシか、ってくらいでさ。今じゃデモに大勢女の子がやってきて、しかも可愛いって感じでしょ。まぁデモツアーなんて10年くらい行ってないから今実際どうなのか知らないけど。でも今は昔よりずっとオーガナイズされてるから、きっと女の子がたくさん来るよ。

オーガナイズされてると女の子が来るってのはどういうこと?

オーガナイズされてるってのは、例えば今だとスケーターがプロモデルのシューズを出したら、シューカンパニーが主催してパーティーを開いてくれる。でもプロモデルのボードを出したときに毎回パーティーするか?って言ったらしない。でもやればいいのにって思うよ。っていうのもさ、まぁそれと女の子がどう関係するかってことだけど、例えばターゲット(訳注:アメリカのディスカウント・デパートチェーン)が「ターゲットがスポンサーしてるライダーが駐車場にやってきまーす」みたいなイベントの張り紙広告を出すとするよね。そこにたまたまタンポンを買いに来たような女の子がやってきて、その広告を見る。で、「やだ、ちょっとイケメン」とか思って駐車場にやってきたりするってことさ。ね?今じゃスケーターは顔が大事だし、昔よりもずっと一般に受け入れられてるし、変な感じがするよ。

ストリート・リーグに行ったことってある?

いや、ないよ。行くべきだとは思うけど。行ってみたら面白いと思うんだ。大会の映像を見たことあるけど、スケーターがあのコースの上でスケートしてるのを見て変な感じがしたよ。彼らの顔と名前のでっかい垂れ幕が出ててさ。別にいいんだけど、ただ変な感じだなと思っただけさ。あれをデザインしたやつは、なんでああいうのをいいと思ったのか謎だけどね。

他のスポーツのやり方に沿ってデザインしたんだと思うよ。

それは理解できる。でも俺はスケートボーディングをスポーツと絡めるのは好きじゃない。俺はスポーツが嫌いなんだ。そもそも、だからスケートを始めたんだからね。考えてみると面白いよ。今じゃお前らシリアスになりすぎだって言いたくなるくらいの感じになってるけど、俺たちの時代には真面目にスケートします、みたいなノリなんて全くなかった。俺としてはその二つの中間くらいを目指したいね。

誤解しないでもらいたいのは、俺は今のスケートボーディングを素晴らしいと思ってるんだ。ただ、その中のいくつかは別に必要ないんじゃないかと思うんだ。みんなオークレーとか、ああいうブランドのライダーになってるけど、俺がガキのころはオークレーを掛けてる奴なんてダサい奴だった。今はみんなそういうスポンサーに群がってるけど、俺だったらそんなことしたくないな。金が理由だってのは十分理解できる。でも、もし俺がオークレーがスポンサーに付くくらいビッグでスケート界で成功してたら、オークレーより別の、もうちょいクールなブランドを選ぶと思うんだよね。別に何でも自分の好きなものを選べばいいけどさ、いいものを選ぼうよ、とは思うよ。

でもオークリーほどお金をもらえないかもよ

もらえないだろうね。でも分からないよ?オークリーほどダサくなくて、でも金も持ってるってところであれば。俺が言いたいのは、こんなのいつまで続けるんだ?ってことさ。今じゃスケーターが何をダサいと思うのかすら分からなくなってしまった。だって今じゃ誰も何もダサいなんて思わないんでしょ?別に不平不満を言ってるつもりはないんだけど、あまりにも全てが金を中心に回りすぎててさ。理解はできるんだよ。だから今、この新しい時代のスタイルに適応しようと学んでるところさ。




プロスケーターとして得た収入を、自分は賢く使ったと思う?

思うね。

World Industriesのライダーだったころ、ボードのロイヤリティーでどのくらい稼いでたの?

それほど多くないよ。当時は今みたいに給与保証なんかもなかったしね。今は契約書もあるし給与保証もあると思うけど。当時はさ、今月自分のボードの在庫が2500枚あったとして、それが全部売れたら5000ドル(約50万円)もらえるって感じ。でもその翌月にボードが在庫切れで一枚も売れなかったとしたら1円も入ってこないんだ。そんな感じだった。自分がどのくらい稼いでいたのか自分でも分からないんだよ。

ある月は6000ドル、その翌月は500ドルとか、かなりバラバラだったん。で、そのうち年末になるんだけど、当時税金とかをどうやって処理してたのかも不明だね。うちの母親から稼いだ金の30%を税金として納めないといけないって聞かされた時は、まさか本当にそうだなんて思ってなかった。だから全部使っちまったんだ。たぶんプロになって最初の年は40,000ドル(約400万円)くらい稼いだと思うんだけどね。それで年末になって母親に税金を払ってもらわなきゃいけなかった。てっきり俺は母親が俺に貯金させようとして、脅かして言ってるだけだと思ってたんだ。でも実際にそのくらいの税金を払わなきゃならなかった。

Hook-upsが一番売れてたのっていつ頃?

1997年、1998年、1999年。1996年もよかった。クレイジーな時期だったよ。

どのくらい稼いでたの?

それは教えられないけど、とにかく大金だね。まぁ大金ってなんだって話だけど。



夜中にリムジンで繰り出してたときのことを教えて。

Birdhouseのオフィスで働いてるとき、リムジン呼んで街中流して、花火に火を付けて遊んでたっていうアホな話だよ。クソ酔っぱらってリムジンの車内で花火着火してさ、いつも運転手がブチギレてた。特に何の意味もなくやってたな。ステーキハウスに行くこともあれば、すっごい微妙なストリップクラブに行ったりすることもあった。ストリップクラブは最悪だ。超退屈だし、そこで遊んで楽しかったこともない。

そんなことやってて、どうすればリムジンから追い出されずに済むの?

まず最初に花火を持ってるのをバレないようにしないとね。で、走り出してだいたい30分くらい経ってからぶっ放し始める。そうすれば、いくら運転手が怒ったとしても客をその辺に捨てることはできないからね。まぁでも、何も考えずにやってたな。昔はどこへ行くにも花火を持って行ってた。Birdhouseで恒例のクリスマスパーティーがあったんだけど、そこでも花火をぶっ放してたよ。もう今じゃそんな馬鹿なことなんてできないだろうけどね。

ボーリング場でBirdhouseのパーティーをしたとき、友達のブラッドがレイジー・ボウル(訳注:lazy:怠け者とかグダグダという意味)ってのを始めてさ。メシを食ってる席から、座ったままレーンまでボールを投げるっていうやつなんだけど、それやってたらボールがバウンドして従業員のケツに命中しちゃって。それでBirdhouseを訴えるとかなんとかってなったんだけど、結局それがその後どうなったのかは不明だね。

花火に火をつけたりとかパーティーから追い出されたりとかしてて、トニーは怒らなかった?

トニーは世界一クールだよ。俺は彼が怒っているところを一度も見たことがない。何回か怒ったことあるだろうけど、俺の記憶にはないし、俺たちが自分たちのパーティーから追い出される羽目になっても、俺たちに怒ったことはない。毎回Birdhouseのクリスマスパーティーで追い出されるのが恒例になってた。全てのテーブルにダイブして半分に割る、なんてことをしたりしてた。

日本では自分たちのビデオのプレミアから追い出されたよ。The Endを大阪で上映したときなんだけど、俺とヒースで自分たちのパートになったときにステージに登って客が見れないようにブロックして、それから自分たちに火をつけたんだ。俺たちは会場から追い出されて、プレミアもそれで終了になった。だから来ていた客は誰もトニーのパートもバッキーのパートも見れなかった。

昔BordhouseのオフィスでJ・ストリックランドと一緒に働いてたとき、夜遅くまで起きて馬鹿やってたんだよね?

そうだね。一晩中いたりしたよ。「The End」の制作もそこでやってたし。ビデオの中で小屋が爆発するシーンがあるけど、あの小屋は俺とヒースで一から作ったやつなんだ。Birdhouseのオフィスのすぐ外に作った。俺たちは一晩中そこにいたし、倉庫も開きっぱなしだったから、総額何百ドルっていう商品がいつでも誰でも取り放題みたいな状態だった。昔は本当にユルかったよ。ビルの鍵は俺が持ってたんだけど、そこに何時までいるとか、誰かに報告したこともない。雇い主にすら、俺たちが中で何をやってるかなんて教えなかった。とにかくクレジットカードで買い物して、ちょっとでも金を取り戻そうってしてたな。



今のスケートシーンのことって追いかけてる?最近でいいなと思ったことってある?

つい最近、新しいエメリカのビデオを見たよ。出演してるライダー全員好きだ。ていうか、今はスケーターの数が多すぎて全部を追いかけるのは難しいよ。でもあのエメリカのビデオは特別だったね。コリン・プロヴォストのこと知らなくて、初めて彼を見たんだけど、かっこいいパートだった。

思い出したけど、ブランドン・ウエストゲートって、昔ほんの短い期間だけどBirdhouseのライダーだったときがあったんだ。あいつはそのとき15歳か16歳くらいでさ、日本にツアーで行ったときにVIPラウンジっていう俺のお気に入りのストリップクラブに連れて行ったことがあるよ。そこでカミカゼ(カクテル名)を飲ませてたんだけど、次の日俺たちがスケートしてる時に、ブランドンがゲロ吐いてる超ウケる写真が撮れた。

最後にスティーヴ・ロコ(World Industries創始者)と話したのはいつ?

いつだか覚えてない。たぶん12年前とかじゃないかな。彼は今、株の売買をやってると思うよ。スケートのことをやってくれてたらって思うけど・・・でもそれはもうありえないな。

彼は今単純にサーフィンしたりして優雅に過ごしてると思ってたけど?

たぶんね。でもほぼ間違いなく株に手を出してると思うよ。

World Industriesを売った金があれば一生働かなくていいと思うんだけど?

そうだね、働く必要はないと思うよ。でも大金を持ってると、それをもっと増やしたくなるもんなのさ。ロコって、たとえ金なんて必要じゃないときでも、とにかく稼ぎたいっていうタイプなんじゃないかと思う。みんなを馬鹿にして自分の優秀さをアピールしたい性格っていうか。スケート業界に入って大成功してナンバーワンになって、その後スーツ着たクソみたいなビジネスの世界に入ってもまた大成功っていう。単純にそういうやつなんだよ。


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Interview: Ian Michna
Original Illustration: Lauren Kolesinskas
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最近エトニーズとHook-upsのコラボシューズもリリースされました。
欲しい・・・


2015年3月24日火曜日

根っこは何処へゆく Future Is Primitive

ついに発表できる日が来ました・・・

スケボーと尺八を軸としたドキュメンタリー、
「根っこは何処へゆく」がもうじき完成です。

予告編どうぞ!



ウェブサイトはこちらです。

http://futureisprimitive.com


Finally I can put this out!

The skateboard & shakuhachi documentary,
"Future Is Primitive" is coming soon!!

Here is the trailer and website.
Check it out!

Please keep your eyes on this.


2015年1月4日日曜日

AUSTYN GILLETTE Interview by JENKEM

今年最後の翻訳記事です。

JENKEMのAustyn Gilletのインタビューです。
かなり面白いです。

JENKEM:http://www.jenkemmag.com/home/
元記事:http://www.jenkemmag.com/home/2014/11/19/candid-conversation-with-austyn-gillette/

photo: ryan allan

オースティン・ジレットをインタビューするのは楽しい。なぜなら触れちゃいけない話題なんて何一つないからだ。嫌味なジョークから女の子の話やドラッグの話まで、普通のスケーターならインタビューで話すことを避けたがる話題も、オースティンはむしろ楽しんで話してくれる。外見からだけだと、クールで乾いたユーモアの持ち主という感じだが、その裏には鋭い洞察力を持った思慮深い努力家の顔を持っていることは、あまり知られていない。まだ子供のころから、オースティンは実質的に自力で生活してきた。リバティー・ボードショップ(スケートショップ)で働いて家賃やその他の請求書の支払いをし、自分で飯を食い、それと同時にスケートキャリアを積むためにはどうしたらいいのかを考えていた。Habitatなど初期の重要なスポンサーの助けがなかったら、今頃は全く別のオースティン・ジレットになっていただろう。

君のアドバイスを聞きたいんだけど。

何に載るんだっけ?

Jenkemだよ。

オーケー、パーフェクト。

君は女の子にモテそうだよね。素敵な女の子と出会うためにはどうしたらいいのかな。

ファック…知らないよ。そんなもんにレシピなんてないよ。ぶっちゃけ最近すごく良い子に出会ったけど、別にバーで出会ったとかそんなんじゃない。このうわべばかりの世の中で、中身のある人に出会うのはマジで難しいよ。でもそう言う俺自身、薄っぺらいやつなんだけど。「こいつは見た目がよくない」なんて思ったりするからね。だからどのツラ下げてって感じだけど、どこに行けば中身のある人に会えるかなんて分からないよ。申し訳ないけど、カリフォルニアじゃないね。少なくともLAじゃない。

勃起したくないときに勃起しちゃったときって、どうやって隠す?

チ◯ポのサイズにもよるけど、押し込んで隠せばいいよ。ベルトの下に持ってきて、その上からTシャツ被せて、もっこりしてんのをバレないようにする。金玉を叩くのもいいね。あれは効くよ。あとは全然別のことを考える。おばあちゃんがウ◯コしてるところを想像するとか。でも全然効果ないときもあるけど。ミーガン法のサイト(変質者リストのサイト)に載りたくなかったら、とにかく何としてでも隠さないと。俺の母親はよくそのサイトをチェックしてたよ。俺たち子供が学校からの帰り道にいたずらされないようにね。基本的にはグーグルマップみたいなやつでさ、住所を打ち込むと、その周辺にいる性犯罪者のリストが見られるんだ。

photo: andrew James peters.

ディラン・リーダーのHUFのシューズのコマーシャルについてどう思う?

アンオーソドックス。それだけかな。ヤバいスケート。まぁでも知らないよ。まさに、ああいうのがディランの好きな物なんだ。

あんまりシリアスに自分のことを考えすぎんなよ、とか彼に言ったことある?

別にディランはそんな奴じゃないよ!そういう風に思われちゃってるのが不思議なんだけど。まぁ俺はあいつを個人的によく知ってるからだろうな。俺たちはいつも冗談ばっかり言ってるよ。外ではシリアスな表情と笑顔の両方を交互に見せたりするけど、でも実は超面白い奴なんだよ。もしかしたらあのコマーシャルを作ってた時はダークな時期だったのかもね。知らないけど。裸の女が出てきたり、あの音楽だったり。あのとき俺はずっと呑んだくれてたたから気づかなかったけど。でもあんなスケートビデオなんて今まで見たことないよ。

ベルリンで君が彼と一緒に住んでいたとき、みんな君たちのことをゲイだと思ったんじゃない?

たぶんね。別にどうってことないけど。17歳の時に初めてベルリンに行って、ベルグハイン(ゲイが大勢集まるクラブ)に入ろうとしたんだけど、入場拒否された。乳首のところに穴を開けたTシャツまで着て行ったのにダメだった。たぶん俺は違うって感じたんだろうね。あそこじゃ笑顔でいちゃダメなんだ。悲しい顔をしたゲイでないといけない。そこなんだよ。そういうところが俺には耐えられない。俺はエクスタシーなんてキメたりしないし、あんなもんいらない。でもみんなはエクスタシーをキメたいからあそこに行くんだろ?それともゲイとか女の子の集団で一晩中踊って、プライベートルームの中でセックスでもしてんの?Berghainに行くならエクスタシーでキマってないと、逆に変人扱いされる。

俺もあそこに行ったことあるけど、別にエクスタシーはキメてなかったよ…

君は変人だ!このいかれたサイコ野郎め!俺は中に入ったことないから知らないだけなんだろうけど、中はカーニバルみたいになってるんじゃないの?ドラッグとセックスのカーニバル。みんな踊ってるんだけど何も見えなくて、窓は全部黒く塗られてて外界から遮断されてて、自分自身も外界から遮断されるんだ。中に入ったことのある奴からはそう聞いた。ドイツ訛りで「ヤバいパーティだぜ!10時間も踊りっぱなしだ!」って言ってたよ。それ聞いて全然入りたいと思わないけど。

最近遊びでドラッグやったことってある?

ハロウィーンだね。あれはイカれてた。夜中の3時に(マジック)マッシュルーム食って、Target(訳注:アメリカのディスカウント百貨店チェーン)に行ったんだ。カボチャとしばらく喋ったりとかして、次の日の朝8時まで遊んだな。2年前のクリスマスイヴでも、マッシュルーム食ってWalmart(同じくアメリカのディスカウント百貨店チェーン)に行ったんだ。前からやってみたかったんだよね。棚の2段目に置いてあったトレーニングマシンに乗ろうとして追い出されたけど。ああいう場所って面白いから好きなんだ。とにかく全部がすごい勢いで迫ってくるっていうか。歯ブラシを買いに来たのに、歯ブラシを買わずに全く必要のないフローリング・ワイパーとバナナの皮むき器を買っちゃう、みたいな。ああいうでかい店に行ってトリップするのは楽しいよ。

スーパーストアでトリップ。それが休みのときにやること?

そうだね。スーパーストア・トリッピング。今君にそう言われちゃったから、これからは休日のお約束になりそうだよ。



HUFのライダーになる前には、きっと他の大企業から多額のオファーが来てたと思うんだけど、どうやってそれを落ち着いて処理して、最終的にHUFのライダーになることを決めたの?

別にそんな感じでもなかったよ。不思議だけど、みんなそういう感じで(HUFのライダーに)なったと思ってる。でも実際はそうじゃない。カンパニーの多くは俺の業界内での評判を知ってるから、大企業のライダーにはならないだろうって知ってた。チームには馴染まないだろうし、ブランドのイメージも変えられないだろうし、そもそもそんなことやりたがらないだろうってね。わかんないけど。でもスケーターがオーナーのブランドのほうがいいに決まってるし、誰だってそう言うよ。そういうことさ。俺はキース(ハフナゲル。オーナー)とも、仲のいい友達みたいに話せる。「ファックオフ」とか「遊ぼうぜ」とか「ビール飲もうぜ」とか彼に対して言えるし、(HUFが作っている)ウィードソックスの悪口だって言える。本当に友達みたいな関係なんだよ。だからカンパニーと一緒に成長していきたいって思えるし、成長する姿を見たいって思う。だって俺たちは世界で一番大きなシューズカンパニーなんかじゃ全然ないからね。

大企業のシューズブランドは大人数のチームを抱えてるけど、HUFにはもっとチャンスがあるんだ。脇に追いやられて放って置かれたりしない。大企業はチームをAチーム、Bチーム、Cチームって分けてるんだ。マジでそうしてるんだよ。みんなが知ってるかどうかは知らないけど、でも実際そうなんだよ。ファーストクラスに乗れるライダーと、エコノミーに乗せられるライダーと、1年に1回くらいしかツアーに連れて行ってもらえないライダーがいる。チームをカテゴリー分けしてるんだ。HUFではそんなことは起きない。俺たちは全員エコノミーだ。全員クソエコノミーに座るんだ。ハフだって真ん中の席に座るし、ラッキーだったら外側に座れる。みんな平等なんだ。大事なことだよ。俺たちは共同体なんだ。

キャリアの初期にはQuicksilverのライダーだったよね?どうだった?

最高だったよ。ケリー・スレイターとチームメートだったなんてね。(笑)でも旅に行ったりできていただけで、別に大金をもらってたわけじゃない。でも何でもやってくれたよ。どこかに行きたい、そこで撮影したいって言えば、そこに行かせてくれるんだ。頼んだその日に航空券をくれたよ。だから例えば、「JENKEMが一緒に何かやりたがってるからニューヨークに行きたい」なんて言えば、もうそれだけで航空券がもらえるんだ。アート(サーリ)やステファン(ジャノスキ)や他のみんながいた時代のことは知らないんだけどね。その当時はすごかったらしいよ。自分たちのプライベートジェット持ってたりとか。俺はスケートが本当に景気がよかった時期に乗り遅れたんだよね。ギリギリあと一歩遅かった。

プロスケーターでいることで、一番大変なことって何?

一番しんどいのは、周りのレベルに合わせて絶えず向上し続けないといけないことかな。俺は自分に何ができて何ができないのかを分かってるし、今は本当に無理だと感じてる。それが一番大変なことだね。だからストリートリーグに参加してるってところもあるんだ。嫌でもネクストレベルに行かないといけない環境に身を置いてる。もはやアスリート的に取り組まないといけないくらいな感じがするけど、それが今のスケートの現状だし、そこで何とかしようとはしてる。とは言っても、俺はそういうタイプじゃないってみんな知ってるけどね。俺はクリス・コールとか他の人たちみたいに上手くない。

もう一つ大変なことってわかる?そういうのって、スケートボードの楽しい面を奪ってしまうんだ。大変なことって言うより、悲しいことだね。それが見ててわかるんだ。今のキッズたちは自然とそうなっていくっていうより、とにかくストリートリーグにいるようなエリートスケーターにならないといけないと思ってる。俺がガキの頃は、もうインターネットの時代にはなっていたけど、でもYouTubeの動画がきっかけでスポンサーが付くとか、そういうのはなかった。Hi-8のテープと、あとは口コミだよ。俺の場合はもっと自然にスポンサードされるようになった。最近は俺より10倍も上手い人たちが、全然楽しんで滑ってないのを見る。悲しいよ。でも今はそのくらいレベルが高いんだ。俺もそういうことの影響を受けてる。


photo courtesy of brad staba / big time distribution

君は高校時代、自己学習プログラムで勉強してたんだよね?どうして?

8thグレード(中学2年)の時に、俺は初めてのHabitatのビデオパートの撮影をしてたんだ。それで半年間学校に行ってなかった。だから高校に入る時も、俺はカウンセラーに「半年は学校に来られない」ってことを言わなくちゃならなかった。でもそのときカウンセラーは「たぶん君は僕よりもお金を稼ぐようになるだろうね」って言って、頑張るように言ってくれたんだ。あれは嬉しかったな。それで彼は俺のために自己学習プログラムの申し込みをしてくれた。だから出来る限り早く高校の過程を終わらせようとしたよ。高2は飛び級した。でも高校最後の年になって、Habitatのみんなから「高校は行っといたほうがいい」って言われたんだ。経験しておけってね。みんなから後悔するぞって言われたよ。みんな俺に高校に行って欲しがってた。

俺の人生はものすごい早さで進んでたからね。たぶんそれは俺の家庭環境と関係があるんだろうけど。ガキのころに与えられなかったもの、そして俺が自分自身のためにやらなきゃいけなかったこと。俺の家は貧乏だったから、保険やらなんやらを俺が自分で払わなきゃならなかった。まだたった13歳のときにね。全部のことをガキのうちからこなしてたから、みんな俺に少しゆっくりして欲しかったんだと思う。すこし落ち着いて、17歳のくせに30歳みたいに振る舞うような、早熟しすぎの奴にならないようにってね。あれは最高のアドバイスだった。高校は大嫌いだったけど、最後の年は学校に行って、ちゃんと卒業した。

photo: andrew james peters

なんでそんなに大変な家庭環境だったの?

うちの家って普通のよくある家庭じゃないんだ。両親は俺が4歳のときに離婚して、マジで最悪だったんだけど、他にもドラッグの問題やら色々あって、すごくピリピリしてた。親父は俺が生まれる前までは裕福だったけど、離婚してからどんどん悪くなっていった。13歳から18歳になるまで親父と一緒にクソぼろいアパートに住んでたんだけど、親父は全然金を稼いでなかったから、俺はスケートショップで働き始めた。リバティー・ボードショップだね。俺はまだ14歳だったから、法的にあそこで働ける年齢じゃなかったけど、みんな友達だったから(働けたんだ)。だから14歳でもうすでに自分で自分の支払いをしてたし、食事も、自分の面倒は自分でみてた。その感覚自体は好きだったんだ。仕事を終えた後の充足感とか、仕事の成果を見たり、プロダクトを見たりね。早い段階で色んなことを学んだよ。

良かったよ。その年で労働っていうのは何かを理解したし、何もしなければ何も得られないってことも学んだ。かなり早い年齢で、何かをしたいなら、それに向かって行動しないといけないってことを学んだんだ。そういう風になれたのは良かったと思うんだけど、そのおかげで他人に助けを求めることを、ちょっと躊躇するようになった。でも他人からの助けを受け取らないって態度でいると、それは友達を失う事になるんだ。自分の人生にその人たちを関わらせないってことだからね。そういう良くない面もあった。「俺は自分ひとりで何でもできる。もう10年もそうやってきた」って感じさ。だから俺には自分自身と、兄弟だけだった(訳注:兄なのか弟なのかは不明。たぶん弟?)。兄弟だけが俺の家族さ。親父は俺が19歳のときに死んじまった。普通とは違う家庭環境だったから、今とは全然違う方向に行く可能性もあった。ドラッグにハマってソファーの上でずっと座ったまま何もしないで、大麻に有り金全部使っちまうような奴になってた可能性もあった。

他にももっと、みんなが知らないエグい家庭の話とかあるけど、それは俺が言わないからね。「俺の人生はマジでハードだ、むちゃくちゃだ」なんて言わない。だって今はそうじゃないから。人生うまくいってるよ。もっとひどい人生だってあり得た。エボラ出血熱に感染したりとか。(笑)まぁそれは悪い冗談だけど、でも本当にもっと悪い人生になることもあり得た。

Habitatは君を助けてくれた?ある意味君にとって家族みたいなものになってたりする?

そうだね、Habitatのみんな、特にブレンナン・コンロイは俺のことを本当に助けてくれたよ。ダニー・ガルシアにも俺が13歳のころから面倒みてもらったし、そういう人たちが周りにいてくれて本当に良かった。スケートをしてたおかげで彼らに出会えたし、自分にとって正しいチームのライダーになれた。もしあの時Bakerのライダーになってたら、俺は今頃ボロボロになってたかもね。でも俺はHabitatを選んだ。それは本当に良かったと思ってる。どうやって全てがうまくいったのかは分からないけど、でもうまくいったんだ。

Photography: Andrew James Peters & Ryan Allan
Interview: James Lee
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