2014年6月29日日曜日

Jamie Thomas インタビュー By JENKEM

JENKEMのジェイミー・トーマスのインタビューです。

BLACK BOXの経営がヤバいという噂は聞いていたんですが、ついにこの日が…

とはいえブランドが消滅するわけではないので、そこは一安心。さすがにZEROが無くなるのはあり得ないっしょ!FALLENはここ最近、シューズデザイン的に迷走を繰り返していた感じがするので、これを機に立て直して欲しいですね。

MysteryのライダーだったTrevor Coldenが、辞めるときに150万支払わされたって話もあって、子供相手にけっこうエグいことするなーと思ってたんですが、ジェイミーからの話を聞いて納得です。

それにしてもナイキって野郎は!

あと、Chris Coleが辞めちゃったみたいです。Shit!!

今回も素晴らしいインタビューをしてくれたJenkemとIanに感謝です!

元記事:http://www.jenkemmag.com/home/2014/06/24/the-future-of-zero-fallen-with-jamie-thomas/

JENKEM: http://www.jenkemmag.com/home/


photo: blabac

ZEROやFALLENといったJamie Thomasの会社、Black Box Distribution傘下のスケートブランドが、ここ数年上手く行っていなかったのは公然の事実だ。チームはコンスタントに変わるし、解雇も日常茶飯事だったため、誰もが何か大きな発表が近々されるんじゃないかと思っていた。驚いたことに、ジェイミーは俺たちにこのことについて話をさせてくれることになり、今朝このニュースを発表するために彼と電話で話をした。現在のところ、ZEROとFALLENはDwindle Distributionの傘下に入るようだが、ブランドは当然引き続きジェイミーが新しい管理のもとで指揮をとる。

ZEROとFALLENはBlack Box(ジェイミーの会社)を離れて、Dwindle Distributionの傘下に入るってことだけど、それってブランドにはどのように影響するの?

来月から、Dwindleがブランドのセールス、財政、プロダクトの生産、ディストリビューションを担当するってことだよ。でもブランドのチームとマーケティング、それにクリエイティブな部分は俺たちのクルーが引き続き担当する。俺が覚えている限り、俺はかなり多くの方向性を打ち出してきたけど、一つのことに集中する時間が十分じゃなくて、ポジティブなインパクトを起こすことができていないと常に感じていたんだ。そもそもToy Machineでチームやマーケティングに関してEdの手助けをした後で、俺がZEROを始めたのはそういったものへの情熱があったからなんだけどね。皮肉なことに、そういう自分が一番情熱を持っていることに使える時間がどんどん減ってしまって、それで今までのやり方はもうやめようって気持ちになった。別に俺個人だけの話じゃないけどね。チームや社員にも安定が必要だったし。ここ5年間の業界の変化のおかげで、FALLENは根幹から揺さぶられてしまったよ。

変化に関しては、近々Dwindleが俺たちのブランドを買い取ることになる。いいニュースは、俺たちのセールス担当者全員に(Dwindleに移ってからも)ポジションが与えられることになっているから、上手く行けば長年付き合ってきた担当者と変わらないままだよ。全てについて俺は興奮してる。ZEROもFALLENも安定性を持って、再び成長することに集中できるからね。必要なことだよ。

Threat、Mystery、Slaveなんかの、他のBlack Box傘下のブランドについてはどうなるの?終了?


Threatは今出ているボードが終わったら終了だね。他のブランドは、今のところ引き続きBlack Box傘下のままだよ。

photo: nick adams

最近Trevor ColdenがMysteryを抜けたけど、彼が君たちとの契約を破棄してSkate Mentalのライダーになるために、君はTrevorに彼自身の口座から15,000ドル(約150万円)を支払わさせたよね?どうして15,000ドルだったの?そしてどうしてSkate Mentalにではなく、Trevor個人に支払わせたの?

Trevorは俺たちのブランドの契約を買い取らないといけなくなった最初の人間だよ。普通は両者とも合意してから辞めるから、そんなことする必要なんてないんだけど、Trevorの場合は無理だった。TrevorがMysteryのライダーになった頃から、彼は自分を育ててくれたスポンサーに対する忠誠心がないってすでに評判だっだ。それは常に気になるところではあったんだ。

そうは言っても彼は素晴らしいスケートボーダーだから、俺たちはそのリスクを負うことにしたんだ。彼は急速に成長して、脚光を浴びるようになっていった。そうして脚光を浴びることで彼は自信を持つようになり、継続的な給料のアップと将来についての計画を要求してくるようになった。もし別のより良いオファーがあれば彼は辞めるつもりだろうなって察したから、俺は彼に、計画的に君にここ2、3年での給料のアップとプロボードの約束をするためにには、契約書を作らないといけないよってことを話したんだ。そうすることで、俺たちが彼に投資した分を回収して利益として返ってくるまでは、彼がチームに留まるっていう保証ができるからね。一方で、彼は自分が辞めるスポンサーのことなんてほとんど考えずに、すでにいくつかスポンサーを鞍替えしてた。彼をプロにするっていう要望があったから、俺たちは彼のプロボードの計画を立てたし、彼はグラフィックのアイデアにもサインをして、そして俺たちは彼のプロボードを作ったんだ。彼はMysteryの次の年の、大きな一押しになるはずだった。

ところが一ヶ月後に、彼は(Mystery)を辞めてSkate Mentalのライダーになりたいと言ってきたんだ。俺は彼に、俺たちは既にいろんなことを進めていて、そんなに簡単な話じゃないってことを話した。そして既に彼自身も同意していた俺たちの計画をそのまま進めるために、6ヶ月間だけ留まるよう説得しようとしたんだ。次の展示会までには彼を自由にするってことでね。

NIKEの奴らが、Skete Mentalに移籍するようにって彼を後押ししてたって聞いた。それで、もし彼らやSkate Mentalが今すぐにでもそうしたいって言うなら、彼らはMysteryがTrevorを失うことによって被る損害を支払うべきだって感じたんだ。彼との契約の期間を考えて計算してみたら、だいたい30,000ドル(約300万円)になった。でもそれは誰にとっても払う額としては明らかに大きすぎるから、俺たちは彼に、もしNIKEとSkate Mentalに15,000ドルを支払わせられるのなら、君を出してやるし、残りは俺たちで何とかするって言ったんだよ。その次の日、彼はインスタグラムでMysteryを辞めたって発表してた。俺はStaba(Skate Mentalのオーナー)に電話して、彼との契約についての話をしたんだけど、「それはあいつの問題だから」って言われたんだ。

それでTrevor自身で支払うことになったってわけさ。俺も全然いい気持ちになれなかったよ。それに彼個人に支払わせるのは俺が意図していたことじゃなかったしね。でも彼のやり方が彼自身をそういう状況に追い込んだわけで、誰のせいでもなく、彼自身の責任だよ。

その金はそのままMysteryのマーケティングの予算に使って、彼の元チームライダーたちの給料の為に使った。この件では顔にクソを塗られたこと以外、何も得るものなんてなかったよ。

photo: matt price

大きな予算を持ってる大手のシューズブランドが市場を牛耳ってる今、FALLENのような小さくてインディペンデントなシューズブランドはどうやったら生き残れると思う?戦車相手に棒で戦うようなもんじゃない?

(大手のシューズブランドと)競争する唯一の方法は、彼らとの違いを明確にし、ライダーと社員たちが心からブランドを信じることだ。今はショップだけでなくキッズたちも、主流とは違ったものを探し求めているように見える。これはコアなブランドにとってはチャンスだよ。例えば、Active(有名なスケートショップ)はNIKEの取り扱いをやめた。なぜならNIKEとは目と目を合わせて話し合うってことが出来ないからさ。それから彼らは売り上げをカバーするために、EmericaやLakai、FALLENをもっと取り扱うようになったんだ。Active は全米で21店舗もあるからね、キテるよ!

90年代や00年代初期に設立されたブランドの多くは今苦戦していているか、もう無くなっちゃったか売られちゃったかしてるけど、これって単純にスケートカンパニーの自然な寿命(だいたい10年〜20年)だと思う?それとも他の外的要因があるのかな?

もちろん寿命ってのもあると思うよ。でもこういったブランドのほとんどは同じ試練に直面してる。自分自身を新しく生まれ変わらせるっていう試練さ。それと、多くのブランドのオーナーたちは疲れきってしまって、ブランドを売ってしまってリスクを無くしてしまいたいと思ってる。

ZEROのイメージって飽きられてしまったと思う?ZEROみたいなブランドが新しく生まれ変わるのってどうしたらいいの?

ハハ、飽きられたとは思いたくないね!自分を新しく生まれ変わらせるには色んな方法があると思うけど、俺にとってはっきりとした例は「Cold War」(ZEROが去年2013年に出したビデオ)だね。俺は自分たちのルーツに戻って、自分たちが90年代に作ったビデオと同じような感じのビデオを作る必要があると感じだんだ。時に新しく生まれ変わるってことは、自分がどこから来たかってとこに戻るってこともでもあるのさ。もちろん全く新しい方向性に行くって方法もあるよ。でも俺たちにとっては、自分たちの過去からインスピレーションを引き出す必要があったのは明らかだった。チームのライダーたちは皆、小さいときに「Misled Youth」を観て育ったからね。だからその頃のZEROを身近に感じられるんだ。だから俺たちの挑戦は、「Misled Youth」をもう一度作るってことだった。


(Threatの)プロスケーターのForrest EdwardsはThreatが無くなってしまった後どうするの?

Forrestには次のZEROのツアーに一緒に来ないかって言ってる。そこで彼がチームの他のライダーたちとうまく行くかどうかを見るためにね。なるようになるさ。