2016年4月18日月曜日

ALI BOULALA ON HIS SECRET TRIP TO LYON WITH THRASHER MAGAZINE 日本語訳




AFTER SKATEというサイトにあった、アリ・ボウララが、ジョーズがこの伝説の25段ステアを飛んだ時の裏話を語っているインタビューです。

AFTER SKATE:http://afterskate.com/

Thank you Mark for letting me translate this article!


ALI BOULALA ON HIS SECRET TRIP TO LYON WITH THRASHER MAGAZINE

Photo: Olivier Chassignole

数は少ないものの、誰もが知っているスポットといえばカールスバッド・ギャップ、EMBのゴンズ・ギャップ、ウォーレンバーグなど色々ある。何故これらのスポットが有名になったのか。それはスケートボーディングの進化を後押ししてきたからだ。それはまるで昔話のヒーローが輝かしい勝利を通して栄光を手に入れ、歴史にその名を刻むのと同じように、これらのスポットはスケーターにとって攻略すべき場所、現代のクエストとなった。しかしリヨンにあるこの25段ステアは他の有名スポットとは訳が違う。なにしろこのスポットに住む魔物は誰も倒せず、魔物の塔から姫は救出されていなかったのだ。

だからこそ、この25段ステアは伝説のスポットになったのかもしれない。このスポットはここで最終章なのか?そう誰もが思っていたが、つい最近スラッシャー・マガジンがアーロン・”ジョーズ”・ホモキを主人公に、新しい章の扉を開いた。




もうこのスポットは放っておいて、伝説は伝説のままにしておくべきか?それとも誰かが挑戦すべきか?何年もスケーターの間で議論が交わされてきたが、ついに今回決着がついたのだ。しかしそれでこのスポットの特別感は失われてしまったのだろうか?それとも、むしろ今まで以上に面白いことになったのだろうか?

ジョーズがメイクしたという噂が事実で、そこにアリも関わっていると聞き、その時何があったのか聞きたくてたまらなくなり、アリにインタビューを行った。以下、アリが語ってくれた話を紹介しよう。



この話はどうやって始まったの?

スラッシャーのマイケル・バーネットからメールが届いたんだ。彼とは長年の友人だし、一緒にたくさん写真も撮ってきた。今回のメールは「ヘイ!ミスター・ホモキとリヨンでトップシークレット・ミッションがあるんだけど、君にも参加して欲しい」ってことだった。ホモキの名前を見てすぐに、ああ、あのジョーズって奴があの25段ステアを飛ぶんだな、ってピンときたよ。実際その通りだったし。それからフレンチ・フレッドに「スラッシャーがジョーズとミッションあるから俺もリヨンに行くことになったよ」って電話した。その後知ったんだけど、実はジョーズは1年前くらいにすでに一回トライしに行ってて、でもメイクできなかったんだ。その時何回くらいトライしたか知らないけど、たしか8回くらいトライして、最後はボードが折れて鬼スラムして膝を強打したらしい。


スラッシャーが俺に連絡をよこしたのは、俺のノウハウが必要だからってことで、俺のためにリヨン行きの飛行機のチケットを手配してくれた。俺も暇だったし、リヨンに行ったよ。5日間くらいいたのかな、そこでジョーズに会ったんだけど、俺がこのミッションに参加しに来たことをすごく喜んで興奮してた。「Sorry」は彼が初めて見たスケートビデオのひとつだって言ってたよ。

Ali and Michael Burnett (Photo: Ali Boulala)

そして25段のステアに行ってジョーズがトライを始めた。何回トライしたか忘れたけど、その日はメイクできなかった。何回かトライした後でセキュリティーからキックアウトされたんだ。俺は内心ジョーズはメイクできないんじゃないか、そもそも不可能なんじゃないか?って思った。セキュリティーにキックアウトされて分かったけど、向こうも俺たちがなんでここにいるのか知ってるようだった。面白いのは、俺たちが泊まってたホテルって、まさにあのステアがあるホテルだったんだ。俺だけじゃなくみんなも思ったかもしれないけど、セキュリティーのせいでメイクするのは無理なんじゃないかって思ったよ。

君がトライしたときは何かトラブルとかあった?

いや、なかったよ。それも今回と違ったところだね。あの時は特に準備もせずにあそこに行ってトライしたんだ。でも今回はカメラが8台も至る所にあるし、大人数での撮影だった。ジョーズの親父まで来てたよ!俺がトライしたときはフォトグラファーのフレッドと俺だけだった。二回目に行った時は、他にジェレミー・ダックリンが加わっただけ。でも今回はカメラを何台も使った大掛かりな撮影だったし、とにかく人が多かった。誰かがスケートのトリックをトライする為に、ここまでするって何だかちょっと変な感じだったよ。

でもそれはこのスポットだからだよね。このスポットに関しては全てが文字通りビッグだよ。

ハハハ!そうだね。でも俺はあそこをスポットとは呼ばないよ。普通あんなところにスケートしに行ったりしないだろ。さっき言ったみたいに変な感じはしたけど、あの場所がそれだけ伝説化して、クールでもあったよ。それでさ、ジョーズはトライし続けたんだけど、一回ウィールが吹っ飛んじゃって。板の上に着地したんだけど、ウィールが吹っ飛んでスラムしちゃったんだ。それを見てまた思ったよ。たぶんスケートボード自体があの衝撃に耐えられないんじゃないか。人の問題じゃなく、ギアの問題なんじゃないか?ってね。だからその時はまだメイクは無理だろうって思ってた。でも同時に、もし可能だと思ってなかったら、そもそも俺も最初にトライなんかしてなかっただろうとも思った。

ジョーズは全部で何回くらいあのステアにトライしに行ったの?

うーん、たぶん全部で5回くらい行ったと思うよ。

そんなに?

そうだよ!初日にすぐに行ってトライしたんだけど、スラムしてセキュリティーが来て終了。それで次の日にまた再トライした。

すぐ次の日にあのステアを再トライするなんて、聞いただけでゾッとするよ。

ほんとその通りだよ。次の日は最初からセキュリティーが立ってて、ステアをブロックするフェンスまで立ててあった。何から何まで不可能に思えたよ。でも俺はみんなに言ったんだ。俺がトライしたときも、全部で4秒くらいしかかからなかった。だからフェンスをどかして飛んでしまえばどうってことない。セキュリティーと交渉して許可をもらおうとかしないほうがいい、ってね。やるしかないんだよ。メイクするかしないかだ。それでジョーズがまず一回だけトライした。フェンスを移動させて、トライしたんだけどメイクできなくて、セキュリティーも当然ブチ切れ。どんな流れでそうなったのか正確には覚えてないけど、とにかくそういうことがあった。それでホテルのスタッフと話して許可をお願いしてみることにしたんだけど、一人が「OK、この日のこの時間なら俺たちのボスはいない」って言ったから、それでその日のその時間に行ったんだ。でもセキュリティーからは出てけって怒鳴られた。でも出てけって言われても、俺たちそこのホテルに泊まってたからね。

Security problems (Photo: Ali Boulala)


みんなだんだん不安になってきて、トライを続けるために飛行機のチケットを延長すべきかどうかって話し始めた。でも結局「明日が最終日だ。明日決めるしかねぇ」ってことになった。そして確かフレッドだったと思うけど、ホテル側の誰かと話をつけてきて、「この日、この時間に一時間だけやる。それだけだ!」って言ってもらえたんだ。それでもう、その時にやれるかやれないかっていう状況になった。

最終日にジョーズがトライを始める前に、彼に「グラブするのかしないのか」って聞いてみたら、「たぶんグラブする」って答えだった。その時初めて「ああ、そっか・・・」って気分になった。俺は心の中で、グラブなしのレギュラー・オーリーで飛んで欲しいって思ってたんだ。もちろんグラブを入れてもハードだよ。でもそれじゃ別のトリックになっちゃうだろ?だから普通にオーリーして欲しかった。でも誰かに何をすべきで何をすべきじゃないかなんて言う権利は俺にはない。それに彼はメイクしたし、俺はメイクできなかった。

それと、今回ジョーズには十分なスピードをつけるためのバンクもあった。俺の時はただ狂ったように鬼プッシュしただけだったけどね。

スピードが重要なキーになるってのは、みんなが話してたことの一つだよ。

その通り!俺もあの時それをちゃんと考えてれば良かったのかもね?ジョーズはさらに賢くて、大きな柔らかいウィールを使ってた。あそこのフラットはそれほどいい路面じゃないからね。

そこまでちゃんと考えてなかったのを後悔してる?それとも別に気にしてなかった?

そうだね、そういうことは全然考えてなかったな。でも俺が最初のトライをした後、Flipが別のボードを俺に用意してくれたんだけど、それは厚めの板だった。たしか8プライの板だったかな?厚いし強いから、それを使ってみろって言われた。でも俺は自分が普段乗ってるもの以外を使う気になれなかった。ファーストライの後、フレッドから彼の板のほうがワイドだから、彼の板を使ってみてって言われたのを覚えてるよ。でも2回目のときは、自分の板を使いたかった。結局どんな板を使おうが関係ないと思うんだ。ただまぁ、大きなウィールを使ったりしたほうがいいのかもしれないけどね。でもメイクするかしないかって話なんだから、あんまり細かいこと言っても意味ないと思う。

彼がメイクしたことは最高にクールだ。でもメイクしなかったとしてもクールだったよ。俺が来たことを喜んでくれたし、楽しかったからね。俺があそこにいた理由は、バイブスを上げて彼のやる気を引き出すことだったんだと思う。

コンサルタントとして雇われたってわけね。

ハハハ!彼らからは俺の”ノウハウ”が必要だって言われたけど、俺にできること、言えることなんてたかが知れてるよ。ここでジャンプして、こうやって、着地するんだ!くらいしか言えない。そもそも俺はメイクしてないんだから。




ジョーズがメイクしたとき、彼はドラッグも酒も入ってないクリーンな状態だった?

そうだと思うよ。俺はクリーンじゃなかったけどね!トライ前に葉っぱ吸っちゃって、いざトライするときに後悔したよ。今回のミッション中、ジョーズはメイクするまで酒なんて一滴も飲んでないと思う。みんなでシャンパンでお祝いしたとき、彼の親父が「イェー!ベイビー!」って叫んで、喜びで泣いてるのを見たよ。最初それを見たときは冗談かと思ったけど、マジだった。トリックをメイクして、あそこまでエモーショナルになったことが果たして俺にあるかどうか疑問だね。俺が若いころはむしろ正反対だった。泣くのはトリックをメイクできないときだけだったよ。200回くらいトライしてもメイクできなくて、情けなくなって涙が出てきたことってない?お菓子もらえなかった子供みたいに。でも今回は全く逆のパターンだった。ジョーズの親父は喜びの涙を流してたし、それは俺にも理解できた。不思議な光景ではあったけどね。ジョーズの親父がジョーズの元に走り寄って泣き出したとき、フレッドが俺にカメラを向けてきたから「あの人いま泣いてんの?」って言っちゃった。泣くとしたらむしろ俺のほうだろ!ジョーズが俺を歴史から葬り去ったんだから!ハハハ!

実際そんな風に思った?

ぶっちゃけちょっとはそう思ったよ。でもジョーズがやったのは別のトリックって気持ちがあるけど。

君の「Sorry」のパートのあの瞬間が伝説になったのは、単純にメイクできなかったからじゃないか、って話を以前したよね。スケートで可能なことの限界がついに示された、みたいな。

そうだね、あのパートのいいところはラストトリックがメイクじゃないところだって、どっかで読んだことがあるよ。普通はベストトリックを最後に持ってくるのに、俺のは失敗だからね。でもあのトライの後、あのステアはまだあそこにあるし、メイクは可能だと思ってた。でも俺は別のスポットで滑りたかったし、別のところで飛びまくったり、他のことをやってたら、結局再トライはしなかった。俺は”クリーンな”スポットでスケートしたかったんだ。ハハハ!

誰か他にトライするだろうと思った人、もしくはトライして欲しい人っていた?

ディエゴ・ブッチエリならやるんじゃないかってずっと思ってた。実際何度か行ってみたらしいんだけど、「ありえん。狂ってる。やりたくない」って言ったらしいよ。フレッドが俺にプレッシャーをかけるために「ジェイミー・トーマスがトライするらしいぞ」って言ってきたこともあった。アホなスコットランド人がトライしたんだけど、ボードなしでジャンプして大怪我したって話も聞いたことがある。両足骨折したらしいよ。Elementの奴らが行って「ナイジャならキックフリップできる」って言ってたとかも聞いたことがある。「はいはい」って思ったけどね。でもオーリーが可能ならキックフリップもできるかも。わかんないけど、でも誰もあそこでキックフリップなんてやりたがらないと思うよ。でもジョーズがメイクしたトライは、見ていてついにメイクするだろうなって思った。


French Fred and Daddy Jaws (Photo: Ali Boulala)

みんながこのスポットを”手付かず”のままにしておきたい理由のひとつって、ジョーズはすでにこれより大きなやつを飛んだことがあるかもしれないからかもね。でも別に誰もスポットの正確な高さと幅を測ったりとかしないでしょ?

今回はぶっちゃけ測ってたよ。メジャーであのステアの大きさを測ってた。不思議な光景だった。俺もジョーズに聞いてみたんだ、「これより大きいギャップ飛んだことあるんじゃない?」ってさ。そしたら「わからない。たぶん?あなたは?」って返ってきたから、「わかんない。スポットの大きさを測ったことなんてないし、ただやれるかどうかトライしてみるだけだから」って答えた。でも今回彼らはステアの大きさを実際に測ってたよ。

ジョーズがメイクするまで何トライかかったかわかる?

フレッドから聞いたところによると、全部で13回くらいトライしたらしいよ。100%確かじゃないけど。

全部のトライで、あの薄いヴォルカナイズのDeklineを履いてたの?

そうだ!そこもあった!ジョーズは服の下にパッドスーツを着てたんだ。ちょっとウケたよ。エルボーパッド、ニーパッド、ヒップ・プロテクションに、特別なインソール。メイクしたあと、ジョーズがそのパッドを脱いでいくところをフレッドが隣に立って撮影してた。それを見て「マジで?服の下にそんなの着けてたの?」って思わず聞いちゃった。そしたら「そうだよ、俺の防護服さ」だって。そこでフレッドが俺にカメラを向けてきて「アリ、君はこのステアをトライするとき何を持ってた?」って聞いてきたから「うーん、二日酔いの頭痛?」って答えた。





2016年4月8日金曜日

Ian Mackaye on Skateboarding 日本語訳



Minor Threat / FUGAZIのイアン・マッケイがスケートボーディングについて語ってる部分だけを日本語訳して字幕つけました。


オリジナルは2013年ワシントンDCのアメリカ議会図書館で行われたスピーチです。

最近の10代とかはMinor Threatとか知ってるんかな・・・?





ちなみにイアン・マッケイとよく日本表記されてますが、
発音からいうとイアン・マカイのほうが近い。

でも日本じゃマッケイで定着してるから
マカイって書くと逆に誰だかわからなくなるっていう・・・
なんとも言えない気持ち。

だいたいラ行もRで書いてるけど(例:ラーメン→Ramen)
発音でいったらラ行は絶対Lだと思います!!

っていうかあえてはっきり言おう、ラ行にRは間違っとる!!Lや!!
でも今更訂正無理なんや!!

最初が間違ってると、それが定着したとき直すのほぼ不可能になることって
なんか他にも色々ある気がするぜ!?

カート・コバーンもカート・コベインですから!!